赤塚不二夫『ニャロメのおもしろ将棋入門』

元々は小学生の頃、父親に買ってもらった本。小中学生の頃はめちゃくちゃ読み返していたのだが、わたしは生来、モノの管理や整理が苦手なので、どこかのタイミングで紛失してしまった。先日(コロナ前です)たまたま古本屋で見かけたので思わず再読。ボロボロだな。本の虫がいっぱいで体が痒くなるので立ち読みで済ませたこともあり、記録をつけるのを忘れていた。

内容としては、良くも悪くも本当の将棋の初心者向けに書かれたものだ。駒の動かし方や基本的な囲いの解説等、赤塚不二夫のキャラと合わせて効果的に解説されているように思う。けれどとっくに絶版だし、おそらく今は本書よりも優れた将棋の入門書がたくさんあるだろう。でもわたし個人にとってはこれしかなかった。まさに極私的名著と言って良い。

それに、いま思えば本書はわたしにとっての読書の原体験のひとつだったのだと思う。

懐かしい、というか何となくじんわりと胸の奥がアツくなってきたな。