掟想視『問題解決の物語創作法:キャラクターや神話の法則では物語が書けなかったすべての人に』

Kindleでの個人出版。

タイトルに興味を惹かれたのだが、なぜ自分がキャラクターや人間に興味がないか、そしてなぜネットなどで攻撃的に振る舞って喧嘩をしてきたかを、我慢して読めと前置きされて延々と読まされた。そもそも人間に興味がないこととネットで傍若無人な振る舞いをすることはロジカルに繋がっておらず、ただただ不愉快な人間の不愉快な思考・言動を読まされるこの状況は何なんだという感想を抱いていたら、本書全体の60%近くも進んでいた(こういうときKindleは便利だ)。その後、神話の構造や法則に当てはめて物語を作るという方法も駄目という話が延々と語られ、その後、実用書と物語の違いは何かみたいな与太話を読まされて終わった。

何だこれ。

本書の事例で言うと、要するに、「ドラゴンが出てきて困っている」という「問題」を定め、その問題を解決する手段を考えたら(勇者を設定する、仲間を集める、武器絵を整えるなど)小説が書けるということらしい。で、この問題というやつが、物語論などでよく書かれている主人公の「葛藤」とニアリーイコールになるそうだ。

もう一度言う。何だこれ。これのどこが「物語を生み出す核」なのだろうか。

ただしレビューは50以上ついており、平均スコア4なので、これがピンポイントで響く人は結構いるようだ。