小沼敏郎『アイデアの育て方』

アイデアの育て方

アイデアの育て方

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わたしは電子書籍で読んだから気づかなかったが、「分量少ないな?」と思ってAmazonでチェックしたら、かなり小ぶりの本らしい。

14日間かけて以下のようなことを検討しましょうという本なのだが、書名にあるとおり、アイデアそのものではなくアイデアをどう育てるかが重要というスタンスである。またアイデアは横に広げる(50個出す、100個出す)のではなく、縦に広げる(ひとつのアイデアをきちんと掘り下げる)ことが重要というスタンス。

アイデアを育てると決める【DAY1〜3】
焦らず静かにアイデアと向き合う二日間
 問1「そのアイデアをどうしたいか」
 問2「アイデアを育てる準備は整っているか」
 問3「アイデアを言葉にできるか」
 問4「アイデアの目的や価値は何か」
 問5「アイデアの登場人物は誰か」

アイデアにイマジネーションを与える【DAY3〜5】
自由に想像しアイデアを膨らませる三日間
 問6「そのアイデアで喜ぶ一人と一万人を考えられるか」
 問7「そのアイデアが最高にうまくいったら」
 問8「『こんな感じ』が表現できるか」

アイデアを突き詰める【DAY6】
集中してとことん考え尽くす一日
 問9「アイデアに関して調べまくっているか」
 問10「そのアイデアがユニークな点、オリジナルな点は何か」
 問11「そのアイデアの中に新しい言葉はつくれるか」
 問12「そのアイデアを構築するキーファクターは何か」

アイデアなんて忘れる【DAY7〜8】
あなたもアイデアも休んで寝かせる二日間
 問13「アイデアから距離を置けるか」
 問14「アイデアに心身をすり減らしていないか」
 問15「アイデアを捨てられるか」

アイデアを否定する【DAY9】
現実に向き合う最も不安でシビアな一日
 問16「ネガティブファクターは何か」
 問17「ネガティブファクターを乗り越えるアイデアは何か」
 問18「失敗、撤退の定義はできているか」

アイデアを洗練させる【DAY10〜11】
伝わりやすさを作る二日間
 問19「『事実』と『仮説』は切り分けられているか」
 問20「アイデアを解像度高くホットに伝えられるか」
 問21「そのアイデアは端的に語れるか」

アイデアを話す【DAY12〜13】
あなたのアイデアをみんなのアイデアにする二日間
 問22「どんなフィードバックが来ているか」
 問23「未来の仲間はつくれそうか」

アイデアを旅に出す【DAY14】
一歩を踏み出す日は、新しいアイデアの始まりの日
 問24「実行プランは何か」
 問25「最初に誰に動いてもらうか」
 問26「終わらない旅に出かける気持ちはあるか」

冒頭でも述べたが、短くて読みやすい。

合理性やツールありきでのアイデア本ではないため、何となく支えてもらっている安心感がある。

これはけっこう良い本なのかもしれない。