堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』33巻

わたしは32巻の感想で以下のように書いた。

31巻から32巻にかけての展開は、これまで色々と積み上げてきたものをぶった切る大ナタである。批判する人や、付いて来られない人も出てくるように思う。しかし学生という生ぬるい立場で、ヒーローという資格を得るために学校に行きながら雄英の1年生のみが(本来ヒーローの資格を持っていない人間がやってはならない)越権行為を次々と行い、それが何だかんだと認められるという矛盾は、いつか断ち切る必要があったと思う。その意味でわたしは、この展開を強く指示する。

そう考えると、いくらエリート校である雄英高校であっても、1年生全員が、この事態で巨悪と戦うという事態はリアリティがない。というか、あってはならないと思う。これまでヴィランと戦ってきた中位・上位のプロヒーローですら逃げているのだから。
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しかしわたしはこの展開を誤解していたようだ。1年A組全員がまだ学生という立場で、しかも彼らが生ぬるく主人公を学校に連れ戻すという茶番をやってのけた。さらにはクラスメートが1人ずつ順番に出てきて主人公に一言ずつ声をかける的な陳腐な演出だ。正直ピンと来ない。