ルアン・グアンミン『用九商店』1〜5巻

台北市で一流企業に勤務していた主人公が、祖父が倒れたことにより、故郷のよろず屋・用九商店を継ぐことを決意する――という物語。この手の涙あり笑いありの人情噺は古今東西あらゆる表現形式で作られてきたものが、いや侮るなかれ、台湾の漫画は高レベルだと感服した。描写の具合(描き込むところと描き込まないところの峻別)が絶妙で、漫画というよりは文学作品や質の高い映画を味わっているような感覚。