本論
忙しすぎて劇場版を見逃して以来、Netflixにアップされたら真っ先に観よう……と思っていたのだが、結局Netflixにアップされてからかなり時間が経っての視聴となってしまった。
理由は明確で、万全の状態で見たいと思ったからである。
仕事のことや、仕事の疲れ、そういった一切から解放されてついに観た劇場版。
……まあ予想通りだが、涙腺大崩壊。
「愛してる」の意味とは何か?
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』の最重要テーマのひとつである。
この手のテーマは簡単に説明できるものではないから物語がある。
でも、あえて言うと何だろう。
劇場版を観ながら凄く印象に残ったのは、ヴァイオレットちゃんの「ありがとう」という言葉である。「愛してる」の意味や、「愛してる」の感情の正体を探し続けていたヴァイオレットが、ついに見つけた少佐から拒絶されてなお溢れ出る「愛してる」の感情。
それは、誰かが「愛してる」と思える存在でいてくれることに対する感謝の思い。
愛とは感謝。
「愛してる」とは「ありがとう」。
これはわたしの考えなので本作の解釈として正しいかどうかはわからない。正しさなんて犬に食わせて海に捨てれば良いと思っている。それでもわたしはそんな感想を持った。シンプルでいて深い。夏目漱石が「月が綺麗ですね」という訳語を当てたように、I love youをそのまま言うのは野暮だったりするわけで、「ありがとう」の行き着く先が何かを考えると、わたしも「ありがとう」という言葉をもっと大切に伝えたいなあと。
余談
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』のED曲は茅原実里の『みちしるべ』だが、本当に印象的な曲だ。