- 作者: 速水螺旋人
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といっても、「兵站」すなわち軍隊の補給や事務を担当するような部署が主人公である。
なのでいわゆる戦争漫画とは全く違うのだが、しかししっかりと戦争を描いていることには違いない。
架空世界の戦争漫画という意味では、最近『幼女戦記』が流行っているが、こちらも(味わいは違えど)しっかり面白い。
といっても、「兵站」すなわち軍隊の補給や事務を担当するような部署が主人公である。
なのでいわゆる戦争漫画とは全く違うのだが、しかししっかりと戦争を描いていることには違いない。
架空世界の戦争漫画という意味では、最近『幼女戦記』が流行っているが、こちらも(味わいは違えど)しっかり面白い。
この漫画は、『竜と勇者と配達人』を描いている作者が、その前に同人誌として描いたものである。実在した職業らしいのだが、なかなか奇天烈なものも多い。
とにかく物凄く面白くて、大推薦。
Web漫画や同人誌をそのまま出版したようなのは、新しい才能を世に問うという意味では良いんだけど、編集や出版社の怠慢という気もしないでもない。できれば、その後も継続的に支援して芽吹かせてほしいんだけどね。この手の出版をしておきながら、全然プロになっていない漫画家は結構いると思う。
HUNTER×HUNTER モノクロ版 34 (ジャンプコミックスDIGITAL)
この漫画は2つの意味で超有名である。ひとつは、圧倒的な面白さ。もうひとつは、圧倒的な作者の遅筆ぶり。遅筆というか、もう真面目に描き続けることができないんだよね。しばらく連載すると、我慢できなくなって、ネトゲするために数ヶ月から数年間に渡って休載している。なので完全にノーマークだったのだが、いつの間にか35巻が出ていた。なので、まずは34巻を急いで購入して読了。
長らく続いたキメラ=アント編が終わって、さてどうなるかと思っていたが、やっと暗黒大陸編の全体像がわかってきた。個人的には、キメラ=アント編よりも面白くなりそう。
とにかく絵も話も宝石箱のような作品。キラキラして、自由奔放で、感情が揺さぶられる。
ストーリーの説明は止めておこう。書くだけ野暮だ。
大傑作。
エルフさんは痩せられない。 2巻 <電子版限定特典付き> (ガムコミックスプラス)
2巻も相変わらず……なんだけど、まあこれはこれで良いと思う。本作はストーリーを楽しむというよりは、エルフの腹肉や、ダークエルフの尻肉、エルフが美味しそうにポテトを食べる様など、そういうのを眺めてニヤニヤする漫画である。いわばフェチ漫画なのである。
次回作に期待。
というか一言で書く。
大推薦!
コミュ力が低くリア充とは真逆にいる、ちょっとイタい女子高生が、心理学を勉強して世の中の色々なことに上手く対処できるようになった(と自分で思い込んでいる)ため、自分の好きな男の子を巻き込んで心理学研究会を立ち上げる……というアウトライン。けっこう真面目な心理学の解説と、クズいギャグと、主人公の自虐ネタが織り交ぜられ、もうとにかく圧倒的に面白い。なぜこれがマイナーなまま(半分打ち切りのような形で)完結してしまうのか。解せぬ。
29歳独身中堅冒険者の日常(1) (週刊少年マガジンコミックス)
設定的にはよくある感じだが、わりに面白いと思う。
良くも悪くも息の詰まる展開なんだが、さすがに疲れてきた。
どう決着するのかなー。全く想像つかん。
なろう系のテンプレートは、ある日突然異世界に転生もしくは召喚され、現代の「記憶」を持って無双するというものだ。その際、転生するときに何らかの「チート能力」(勇者属性だったりLV999だったり高レベルの魔法を使えたりする等)を有しているというのもテンプレートである。一方、地味だったり下らない能力しか持っていないのだが、それを逆手に取ってやはり無双する……というのも根強い人気があるらしい。
本作は、いま挙げた最後の例そのままであろう。ネットスーパーという謎能力なのだが、要するに現代のネットスーパーにアクセスして商品を買うことができるというもので、異世界では極めて価値の高い精製された塩や故障を安価に購入でき、錬金術のようにさくっと大金を得ることができる。また、生姜焼きのタレなんかも簡単にゲットできる。そのおかげで伝説級の魔物を従者に迎えて異世界で無双できる……とまあこういう具合である。
パッと読んでそれなりの面白さがあるのは事実だが、まあ読み返す類のものではないよね。
この小説家は、葬式の場での大人たちの汚さをこれ以上この女子中学生に見せたくないという気持ちが働いて衝動的に引き取るが、基本的には人嫌いで愛想もなく、そして何より姉(つまり女子中学生の母親)のことを憎むほどに大嫌いである。だから女子中学生に愛着も持てない。持てないんだけど引き取った手前、上手く共同生活を送るしかないという。
女子中学生も、叔母のそういうところを理解しながら、引き取られていく。
けど暗い感じではない。手探りで、お互いの距離感を見つけようとしているというか。
なんというか、ヤマシタトモコはこの手の「赤の他人と突然一緒に暮らす」という設定が好きだね。『ドントクライ、ガール』もそうだし、すぐに思い出せないけど休みの間だけ家出して他人と住むみたいな話もあった。好きというか、表現者として描かざるを得ないのかな。ここにリビドーがあるのかもしれない。他者との邂逅?
WHITE NOTE PAD(2) (FEEL COMICS swing)
男女が入れ替わる……しかもお互い何の接点もない「可愛い女子高生」と「冴えないオッサン」が入れ替わるという、特に女子高生の立場からすると本当に救いのない設定。お気楽な女子高生をしていたのに冴えないオッサンの中に入り込み、そんでもって仕事なんて全然できない。汚いチンコを触らなければならない。自慰の感覚まで覚えてしまう。
しかも元に戻らない。入れ替わったまま完結してしまう。
うーん、何というのだろうか。
ヤマシタトモコらしいというか。
希望らしきものは一応、示される。しかしこれを希望と言って良いものか。
うーん、けっこうな問題作だよなー。
本作を読み終えて、藤野千夜+志村貴子『ルート225』を思い出した。『ルート225』は姉弟が別世界にスリップしてしまうという話で、人格交換とは違うんだけどね。
でも思い出してしまった。
決して救われていないんだけど、差し当たりの希望らしきものは提示されるところが何とも。
読後感ってやつか。
5巻のラストでは、宗教団体に利用されるがまま霊能力を使ってきた女子高生が、(誰かの裏切りによって?)自分が思ったよりも危険な立場に置かれていることを自覚し、しかもそれに対して「裏切り者を見つけて復讐しよう」というモードになっていたところが非常に興味深い。6巻では、物語がけっこう動くかも。