佐藤正英 監修『手にとるように哲学がわかる本』

本書では、古今東西を問わず、多くの哲学者が何を問題としてどのようなことを考えてきたのかを簡潔に述べてくれている。プラトンやカントやデカルトのようないわゆる「哲学者でっせ!」な哲学者はもちろんのこと、インド哲学や仏教思想、ハーバーマスのような社会学者なども幅広く解説してくれているのが良いね。ただ本書はそれぞれの事項がぶつ切りなので、最初はなかなか読むペースが上がらない。また、あっちゃこっちゃに話が移るし、やたら分量が多く感じるから、内容の割に読むのが疲れるなあと思ったりするのが問題だ。まあ難しいわけではないので、入り込むにつれて、どんどんペースアップして読み進めていけるだろう。とりあえず1冊持っておいて損はないかなあと思う。