東京や大阪が基本的にそこで生まれ育った者たちによって紹介されるのに対し、京都は京都人以外によって紹介されることが多い。京都人は、「よそさん（よそ者）」に京都のことを話しても仕方ないと思っているから、そして同郷の京都人には語る必要がないから、京都人は本当の京都について語ることがほとんどない。だけど、京都人が話しても仕方ないと思っていた本当の京都を、京都からの追放覚悟であえて書き記したい――というのが著者の執筆動機だそうだ。
（もしかしたら関西圏だけなのかもしれないが）どこの本屋でも片っ端から平積みされていて、今かなりの大ブームになっている。ただ結局は、京都の名所や名店の紹介、京都人のメンタリティーの紹介の域を出ていないと感じる。友達は「こーゆー本は定価で買っちゃダメなんだよ」と言っていたが、確かに正論だ。ただ、そのあたりを割り切って読むなら、まあ良いんじゃないかと思う。ただ、名店とか紹介されても、それを楽しむだけの金は俺にはない。しょんぼり。
