- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2002/11/25
- メディア: DVD
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第33話:お父さんとの約束
第34話:雪の日の使者
第35話:吹雪の中で
第36話:ダンの荒馬ならし
第9巻では、双子の少年少女・デミとデーズィが自宅で誕生日を祝うことになり、最近プラムフィールドで学ぶようになったナン&ダン&ナットが、双子の父親・ブルックさんと出会う。ブルックさんは優しくて思いやりのある、とても良い人で、みんなはブルックさんが大好きになってしまう……が、とても楽しかった誕生日会が終わった日の夜、ブルックさんは亡くなってしまう。持病の心臓の病気が悪化したのである。ブルックさんと同じ病気で母を亡くしていたナンは、激しく動揺する。医者になりたいという夢を育んでいたナンだが、大事な人を救えないのなら医者になんてなりたくない――と、吹雪の中、飛び出してしまうのである。
医者というのは今以上に(かどうかは知らないが)、19世紀末の世界では大変だっただろうと思う。治せない病気が今よりもずっと多いからだ。しかし治せない病気が多いからといって医者が必要ないかといえば、そんなことはない。患者の苦しみは誰かが和らげてやるべきだし、治せる病気は誰かが治療するべきだ。治せない病気を研究や臨床によって「治せる病気」へと克服するチャレンジを誰かが担うべきだ。今回の哀しい出来事を経て、ナンは(もちろんここまで明確に意識したわけではないが)自分の夢をより明確に描けるようになる。