吉田典生『なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?』

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?

「できない人」に徹底的にあたたかい目を向けている。
「できない人」は目標だけではできるようにならないという主張には、完全に同意する。口でわかったと言っても本当にわかったかどうかは別問題だし、たとえ本当にわかっていても実行できるかどうかは別問題だし、血を吐く苦労の末に実行できるようになっても継続できるかどうかは別問題である。仕事でイメージできない場合、酒やタバコやダイエットに置き換えればわかりやすいと思う。
自分ができているからと言って他人もできると思うのは傲慢の極みである。人はそれぞれ理解度も感じ方も異なり、様々なところで様々なタイプの葛藤や心理的な壁と戦っている。戦っていないように見える人間だって、やる気がないわけではなく、やる気があるからこそ動けない場合もあるのである。しかし「できる人」はどうしても自分の流儀を押し付けてしまう。自分の成功経験やライフスタイルが全ての人に通用すると勘違いしてしまう。これは難しい問題だ。