
SFが読みたい!〈2001年版〉発表!ベストSF2000 国内篇・海外篇
- 作者: SFマガジン編集部
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2001/02
- メディア: 単行本
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まあ備忘録として、面白そうだった未読の本を順不同で羅列しておく。ほとんど知らない本ばかりだったので、本当に面白い本を見逃している可能性もあるが、それはまあ仕方あるまい。
たまたま「博物館」をテーマというかモチーフとした作品が3つランクインされており、気になったのでピックアップ。博物館や図書館といった過去の営為が静謐に収められている場所は、ファンタジックなイメージとノスタルジックなイメージが並存しており、案外SFと相性が良いのかもしれない。
SF批評から2冊。巽孝之はSF批評家なのだが、この人の書いた『メタファーはなぜ殺される』の文章は妙に格好良かったなあ。
池上永一『レキオス』は、マジック・リアリズムという表現技法で書かれているらしいが、もう「マジック・リアリズム」という言葉だけで読みたい。秋山瑞人『猫の地球儀』は、地球の衛星軌道を回る巨大ステーションで知性を獲得した猫が人間の残したテクノロジーを使って暮らすという設定らしい。もう設定だけで読みたい。森奈津子『西城秀樹のおかげです』に至っては、もうタイトルだけで読みたい。そんなんで良いのか俺。
なお山尾悠子『山尾悠子作品集成』のことは全く知らないのだが、上記でも取り上げた巽孝之が「いま彼女を回避すること自体が文学的怠慢である」とまで書いているので、それならば読んでみたいなとピックアップ。本来的にはSFというよりも幻想文学の書き手らしい。幻想文学と言えば俺の敬愛する荒俣宏であるからして、これはやはり読んでおかなくてはなるまい。
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ダン・シモンズ『ハイペリオン』
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ダン・シモンズ『ハイペリオンの没落』
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ダン・シモンズ『エンディミオン』
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ダン・シモンズ『エンディミオンの覚醒』
ハイペリオンシリーズは俺でも名前くらいは知っている超有名SFだが、実は二部作でなく四部作だったんだな。文庫本だと全部で8冊の大長編だが、機会を作って通して読んでみたい。
山田正紀『エイダ』
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野阿梓『バベルの薫り』
筒井康隆『パプリカ』
椎名誠『アド・バード』
森岡浩之『夢の樹が接げたなら』
本書では、90年代に出版されたSFのベスト・バイも紹介しているので、こちらからも備忘録的にピックアップしてみたい。国内SFからは5作品。椎名誠『アド・バード』ってそんなにSFとして評価が高かったのか。椎名誠がSF作家であることは知っていたが、旅行好きなエッセイストのイメージが強すぎて、今まで読もうとしてこなかったな。
イアン・マクドナルド『火星夜想曲』
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ティム・パワーズ『アヌビスの門』
ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア『故郷から10000光年』
ポール・アンダースン『タウ・ゼロ』
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ウィリアム・ギブスン&ブルース・スターリング『ディファレンス・エンジン』
バリントン・J・ベイリー『時間衝突』
グレッグ・イーガン『宇宙消失』
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グレッグ・イーガン『順列都市』
コードウェイナー・スミス『シェイヨルという名の星』
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スティーブン・バクスター『タイム・シップ』
こっちは90年代の海外SFベスト30から。世界中の10年間のSFのベスト30となると、さすがにどれもこれも紹介文を読むだけで衝動的にAmazonで買ってしまいそうなものばかりだ。とりあえず10作品だけピックアップ。グレッグ・イーガンは『祈りの海』だけ読んだことがあるのだが、荒唐無稽な話というよりはテクノロジーを素材にアイデンティティを問う話だったという印象が強い。なお、スティーブン・バクスター『タイム・シップ』は、H・G・ウェルズ『タイム・マシン』の続編らしい。なぜ他人が続編を書いているのかよくわからないが、一種のオマージュなのかな。ウェルズの名作と合わせて読んでみたい。
さて、今日ピックアップしたこれらの本のうち何冊読めるだろうか……?