高橋ツトム『爆音列島』6巻

爆音列島(6) (アフタヌーンKC)

爆音列島(6) (アフタヌーンKC)

中学校内での喫煙がきっかけで転校した少年(加勢高志・タカシ)が、転校先の仲間と共に暴走族「ZEROS(ゼロス)」に身を投じる――というアウトライン。著者の自伝的な作品で、1980年代の東京・品川区を舞台としている。
じわじわとダメになっていたタカシの家庭崩壊が、ついに確定する。借金で家を売ることになったためだ。これでタカシは、ますます暴走族しか自分の拠り所がなくなる。
なお、タカシは6巻で後輩の大木に喧嘩で完敗し、喧嘩で負けたことを誰にも言わない条件で、ある取り引きをする羽目になる。大木は中坊なのに出すぎた真似をしてリーダーの綾瀬から「出入り禁止」になっていたのだが、これからもZEROSにいたいから、綾瀬に口利きしてほしいというものだ。大木は柔道とボクシングをやっていて、タカシよりも年下ながら喧嘩は相当強い。また家が葬儀屋のため子どもの頃から死体を見すぎていて、ちょっと普通じゃない危なさを漂わせている。キャラが立ちまくっている。