坪井健太郎『サッカー 新しい守備の教科書 優れた戦術は攻撃を無力化させる』

サッカー 新しい守備の教科書 優れた戦術は攻撃を無力化させる

サッカー 新しい守備の教科書 優れた戦術は攻撃を無力化させる

日本のサッカーは攻撃力不足・決定力不足だと言われて久しいが、そうではないのではないか。なぜなら欧州のリーグで活躍できる日本人選手は大体、攻撃に魅力を感じる選手だからである。むしろ守備力の方がヘボい。日本は国際試合で一体何回、いや何十回、意思の欠落した不用意なパスをインターセプトされて窮地に陥っただろうか? この時間帯のクロスプレーは危ないという解説者の謎の預言は何度当たっただろうか? 何度バランスを崩して皆が攻め上がりカウンターの餌食になっただろうか? まあ超一流どころと比べたらフォワードももちろん課題は多いが、世界レベルからイチバン距離がある日本のポジションは、間違いなくセンターバックとキーパーだと思う。

……と、わたしは長年そう思っていたのだが、たまたま本屋で本書を見つけ、面白そうなので購入した次第。

サッカーってここまで緻密な約束事があるんだな。

選手のクリエイティビティに「おんぶにだっこ」だったジーコで失敗したのも当たり前である。